2006年3月1日

谷内六郎

昭和の時代、週刊新潮の表紙を描き続けていた谷内六郎さんの絵が大好き。

文庫本の画集を何かあるたびに、季節が変わるたびに眺めていた。
子供の頃の情景が、まぶたではなく、胸の、
左胸の鎖骨の下あたりに残像が残る世界が彼の絵には描かれている。

横浜そごうで開催されていた展覧会は、残念ながら先週で終わってしまったが、
あんまりデパートの美術館で見たくないな、って気持ちもあるのでよいことにしよう。
だって、デパートでこどもを連れて絵を見ているところを、
彼が生きていたら、また彼の絵世界の中に描かれてしまいそうだから。

むしろ夕方、風のある日に、ちょっとした空き地で
彼の絵を直接見ることなく、まぶたの奥に再生して楽しみたい。

投稿者 Papan : 22:43 | 日常